子宮体がんの情報
子宮体癌は子宮体部(子宮の奥の方)の内側を覆う粘膜(子宮内膜)にできる癌です。子宮内膜癌とも言います。癌は主に子宮体部の筋肉の層(筋層)に入り込んだり、卵巣や子宮周辺の血管に沿って存在するリンパ管・リンパ節を通って広がります。この他に子宮体部の筋肉や支持組織から発生する悪性腫瘍に子宮肉腫があり、これらを含めて子宮体がんと呼んでいます。
九州がんセンターは、福岡県がん診療連携拠点病院、医療機能評価認定病院です。 〒811-1395 福岡県福岡市南区野多目3丁目1番1号
更新日:2024年4月5日
子宮体癌は子宮体部(子宮の奥の方)の内側を覆う粘膜(子宮内膜)にできる癌です。子宮内膜癌とも言います。癌は主に子宮体部の筋肉の層(筋層)に入り込んだり、卵巣や子宮周辺の血管に沿って存在するリンパ管・リンパ節を通って広がります。この他に子宮体部の筋肉や支持組織から発生する悪性腫瘍に子宮肉腫があり、これらを含めて子宮体がんと呼んでいます。
手術療法:子宮体がんの治療の原則は手術です。子宮と両側卵巣、卵管、リンパ節を摘出するのが基本の術式です。従来は開腹手術により全ての手術が行われていましたが、近年では早期の子宮体癌に対しては腹腔鏡手術が行われ、より低侵襲の手術を行うことが試みられています。また、全ての方にリンパ節郭清が必要かどうかは十分に分かっておらず、我々は手術中の摘出子宮の癌の肉眼所見や術中迅速病理診断により、リンパ節の全郭清が必要でない場合には、郭清を省略するか縮小したリンパ節生検に止めて、術後のリンパ浮腫を減らす努力も行っています。最終的に摘出したものはすべて病理検査(顕微鏡で調べる検査)を行い、癌のひろがりを調べます。その結果、癌がまだ残っている場合や見えるものが残ってなくても再発の可能性が高い場合には、追加治療として、放射線療法や抗癌剤治療を行います。
手術の合併症や後遺症は子宮頚がんの手術と同様ですが、広汎子宮全摘出術に比し、その程度や頻度は少ないです。
治療症例数の推移
進行期/年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
I | 29 | 43 | 43 | 33 | 54 | 42 | 48 | 42 | 51 | 42 |
II | 4 | 5 | 1 | 4 | 0 | 5 | 4 | 4 | 4 | 6 |
III | 8 | 7 | 4 | 8 | 6 | 11 | 5 | 10 | 8 | 5 |
IV | 2 | 8 | 7 | 4 | 7 | 7 | 10 | 9 | 4 | 4 |
計 | 43 | 63 | 55 | 49 | 67 | 65 | 67 | 65 | 67 | 63 |
悪性腫瘍及び合併症の手術の推移
年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
子宮悪性腫瘍手術 | 49 | 52 | 44 | 37 | 46 | 44 | 43 | 46 | 41 | 42 |
腹腔鏡下手術 2016- | 1 | 6 | 9 | 12 | 18 | 16 | 17 | 17 | 19 | 10 |
ロボット支援手術 2022- | - | - | - | - | - | - | - | - | - | 8 |
治療・検査内容 | 初診~入院までの期間:通常 | 担当診療科 |
手術 | 3~6週間 | 婦人科 |