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消化管外科

更新日:2021年8月24日

English

診療方針

 消化管外科では、食道癌、胃癌、大腸癌を主な対象疾患としています。われわれのミッションは、「九州のがん治療の拠点施設として、最高水準の外科医療を提供する」ことです。
 他施設で手術困難とされた進行癌であっても、外科的切除の可能性があれば最大限の努力をします。他臓器に浸潤する進行癌に対しては、化学療法、放射線療法を組み合わせて治癒切除の可能性を追求しています。頭頸部、呼吸器、骨盤領域などで拡大手術が必要なときは、他施設からも患者さんをお引き受けし、それぞれの診療科と連携して合併切除や再建を行っています。
 手術における機能温存も重要な命題と考えています。頸部食道癌における喉頭温存、胃癌手術における胃温存や逆流防止術式、下部直腸癌での肛門温存手術など、最新の治療法を取り入れて安全に実施できるように努力しています。
 進歩や普及が著しく標準的な手技となってきた内視鏡手術(胸腔鏡下手術・腹腔鏡下手術)には、域内でも先駆的に取り組んできました。現在、大半の手術を内視鏡下に行っており、技量の習熟により安定した成績が得られるようになってきました。手術時間は従来の開胸、開腹手術と遜色なくなり、術後の回復は確実に早くなっています。

診療内容

食道 食道癌、食道良性腫瘍
胃癌、GIST(消化管間質性腫瘍)
大腸 結腸癌、直腸癌

 

食道癌

 食道癌の治療法には、大きくわけて1) 内視鏡的切除、2) 手術、3) 放射線(+抗癌剤)、4) 化学療法(抗癌剤)の4つがあります。日本食道学会による食道癌診断・治療ガイドラインでは、進行度ごとに治療法を明示しています(https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0053/G0000152/0058/0058)。当院では、日本食道学会食道科認定医4名(食道外科専門医3名)により、手術、放射線療法、化学療法のいずれの治療にも対応しています。

1)内視鏡的切除
 粘膜に留まる早期癌は内視鏡治療が可能で、消化管・内視鏡科で治療が行われます。最近ではESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)の普及と技術の進歩により、食道の半周以上を占めるような広い癌でも内視鏡的切除が可能となってきました。リンパ節転移があれば食道癌だけを切除できても癌は残ってしまいますので、リンパ節転移の危険が低い病変が内視鏡的切除の適応になります。過去の症例の蓄積から、壁深達度のわずかな違いによりリンパ節転移の頻度が変わってくることが分かっています。内視鏡治療が可能かどうか判定が難しいときは、まず内視鏡的切除を行って顕微鏡で進行度を確定してから、必要に応じて手術や放射線などの追加治療を行うようにしています。

2)手術
 粘膜下層以深に浸潤する進行度I、II、IIIの癌が適応となります。胸部食道をすべて切除し、胃を頸部までもちあげて再建する方法がもっとも一般的です。リンパ節に転移していることが多いので、胸部(縦隔)、胃周囲、頸部のリンパ節もあわせて切除します(リンパ節郭清)。日本では、進行度II、IIIの食道癌では手術の前に抗癌剤治療を行うことが標準となっています。従来、食道癌は難治癌の一つでしたが、補助療法や手術手技、周術期管理の進歩により、進行癌でも完全切除できれば治癒する人が増えてきました。

 手術は、食道外膜にとどまる病変では胸腔鏡下手術を行っています。一方、他臓器浸潤が疑われるときは、放射線治療で縮小させてから開胸手術で切除する方針としています。放射線治療後の手術は、組織の変性により手技が難しくなることが多いですが、われわれは従来から治療法の一つとして取り入れています。

 さらに、根治的化学放射線療法後の遺残・再発に対する手術(サルベージ手術)は、一般的に術後合併症の頻度が高いのですが、当院では慎重に適応を判断して行っています。現在まで、サルベージ手術に伴う手術死亡例はありません。
 頸部の食道癌は、発声機能温存と根治性の追求という両面があり、治療がさらに難しくなります。われわれは、放射線治療科、頭頸科、形成外科と協力して、できるだけ喉頭温存を目指しつつ、根治性も保つように努力しています。

3)放射線(+抗癌剤)
 食道癌は、比較的放射線治療の効果が高い癌であり、進行度IからIVのいずれの癌に対しても行うことができます。放射線療法と抗癌剤治療を同時に行うと、相乗効果によりさらに有効であることがわかっています。
 他臓器に浸潤するような進行癌は、原則として放射線と抗癌剤による治療になります。癌を縮小させて、食道の穿孔を防いだり、食物通過障害を改善させます。
 手術可能な進行度I、II、IIIの患者さんも、本人の希望や全身状態によっては放射線療法を行います。臓器が温存できる長所は極めて大きいですが、問題点は、(1)治療成績は手術+抗癌剤には及ばない、(2)患者さんごとの治療奏効度が予測不可能、(3)癌が残ったときの追加治療が困難、などです。

4)化学療法(抗癌剤治療)
 遠隔転移がある進行度IVのかたが対象です。通常、化学療法のみで癌が治癒することはありません。癌の進行を抑えて延命効果を得ることが目的です。他臓器癌で使用されている分子標的治療薬は、食道癌で有効性が確認されたものはなく、保険適応となっていません。最近注目されている免疫チェックポイント阻害剤は、2019年4月の時点で保険認可されておらず、当科も参加している国内や海外との臨床試験で検証中です。

 

 以上のような食道癌の治療においては、手術はもちろんのこと他の治療法においても、栄養支持、リハビリ、肺炎予防などの総合的な医療が必要です。当院ではチーム医療に力を入れており、主治医の他にも、栄養サポートチーム、緩和ケアチーム、リハビリ科なども加わって、多職種が総合的に診療する体制をとっています。

 

 胃がんの治療は、内視鏡的切除、手術、化学療法が3本柱です。当院では「胃がん治療ガイドライン」(http://www.jgca.jp/guideline/fifth/index.html)に準拠しながら、チームで診断治療にあたっています。毎週行っている合同カンファレンスには消化管・内視鏡科、画像診断科、消化管・腫瘍内科、肝胆膵外科と消化管外科が参加し、患者さん一人ひとりについて検討し治療法の提案を行っています。臨床試験や治験にも参加しており、当てはまる場合にはお話をさせていただいています。ここでは当科で行っている外科手術についてご紹介します。

手術

 当科における胃がん治療は、特に、(1)根治を目指すこと、(2)体に優しいこと を大切にしています。(1)としては精度の高い手術や集学的治療(拡大手術、術後補助療法、コンバージョン手術、腹腔内化学療法など)が挙げられます。(2)としては腹腔鏡手術や機能温存手術を行っています。

1.定型手術:早期がんから遠隔転移のない局所進行がん(StageI-III)に対しては、根治を目指した手術を行っています(胃癌手術症例の5年生存率参照)。胃がんに対する根治を目指した定型手術とは、胃の2/3以上の切除とD2(リンパ節をとる範囲の専門用語)リンパ節郭です。

 腹腔鏡手術は傷の小ささと手術の精密さという点で、患者さんにやさしい手術と考えています。実際、腹腔鏡下手術は開腹手術と比べ、術後の回復が早く、がんの治療としても同等とのエビデンスがあります。当科では2005年より腹腔鏡下胃がん手術を導入し、2019年末までに800例を超える手術を行ってきました。また2019年には腹腔鏡手術を支援する内視鏡ホルダ―ロボットEMAROを導入し、より精度の高い手術を目指しています(図1)。
 
 
2.機能温存手術:手術により胃を失うと、術後は食事量や体重が減ったり、ダンピング症状(めまい、動悸や脱力感など)が出現したりと、術後の新しい体がなじむのに時間を要します。胃をすべて取るのは体への負担が大きく、当院では早期胃がんには胃の機能温存を目的に縮小手術も選択肢としています。
 
   胃の上部に早期胃がんが見つかると従来は胃全摘術が行われていましたが、最近では縮小手術として胃の入り口側半分だけを取る噴門側胃切除を行っています。胃が残るので体重の減りを軽減できると期待されています。術後の逆流性食道炎を予防するため、当院では逆流の少ない再建法(観音開き法やダブルトラクト法)を選択しています。(図2)胃切除術後は栄養士からの栄養指導を行い、主治医と共に退院後までサポートしています。
 
 
   また、胃に複数個の腫瘍が見つかった場合でも胃を温存できることがあります。内視鏡治療と外科手術を組み合わせて胃を温存できた患者さんを経験しています。
 この患者さんは胃の上部と中部に二つの胃がんが見つかりました。両方を手術でとるには胃全摘が必要でしたが、中部の早期胃がんは内視鏡治療ができたので、上部の胃がんに対しては噴門側胃切除術を行い胃を温存することができました。術後の症状も軽く良好に経過されています(図3)。
 

 

集学的治療

進行胃がんに対しては、手術と抗がん剤治療を組み合わせてがんの根治を目指しています。

  1. 術後補助療法:手術後に一定期間行う抗がん剤治療のことで、再発予防が目的です。胃がんの場合、手術できれいにがんは取りきれたとしても、術後に再発してくることがあります。再発は手術後の体内に隠れているがん細胞が原因と考えられ、術後補助療法を行うことでこの再発の芽を摘んでしまおうという考え方です。
  2. 拡大手術:周囲の臓器に浸潤している場合や大動脈の周りのリンパ節に転移がある場合、がんを完全に切除するため他臓器の合併切除を行うことを拡大手術といい、他科と協力して手術を行うこともあります。多くの場合、術前の化学療法などを併用した集学的治療の一部として手術を行っています。
  3. コンバージョン手術:胃がんで遠隔転移(StageIV)や手術不能な浸潤がある場合は、抗がん剤が第一選択の治療です。一方、近年の抗がん剤の治療成績向上により、遠隔転移や手術不能な浸潤が治療により軽減し、がんを残さず取りきる手術を行える場合があります。これをコンバージョン手術といい、対象となる患者さんは限られていますが、がんを残さず取りきれた場合は抗がん剤単独の治療に比べ良好な成績を収めています。
  4. 腹腔内化学療法:2014年8月より東京大学と多施設共同の臨床試験がスタートし、腹膜播種(遠隔転移)を認める患者さんへ腹腔内(おなかの中)および全身に抗がん剤を投与して、腹膜播種を消失させたのちに手術を行う治療も行っています。臨床試験/治験として行っているので治療についてはお問い合わせください。
治療に関してのお問い合わせについては当院 相談支援センターへ

◁◁◁治療に関してはこちらのQRコードから(外部サイトにリンクしています)
またはこちらのURLから▷▷▷http://plaza.umin.ac.jp/~phoenix2/scirrhous/

 

大腸

大腸癌の外科的治療

大腸癌と診断された場合、さらに精密な検査が行われます。消化管・内視鏡科による下部消化管内視鏡(大腸カメラ)や透視検査(バリウム検査)、画像診断科の協力の下CTやMRI、PET-CTなどの各種検査などによって癌の治療前進行度(ステージ)を決定します。ステージIの一部、II、IIIと診断された場合は手術療法が癌治療の中心となります。ステージIVと診断された場合は一般的に抗がん剤治療が治療の中心となりますが、当院の消化管・腫瘍内科の腫瘍内科医と適時相談の上、一部の患者さんに対して手術療法が適応となる場合があります。

 
 

大腸癌の外科手術の方法には、主として開腹手術、腹腔鏡下手術、および経肛門的局所切除術の3つの方法があります。多くの場合は開腹切除術や腹腔鏡下手術が適応となります。これら手術は癌病巣を健常な腸管に含めて切除すること、そして癌の転移が起こりやすい領域のリンパ節を一緒に切除する治療法で癌の根治が期待できます。おなかの中で癌を取り除く方法に関しては開腹手術も腹腔鏡下手術も基本的に同等とされています。肛門近くの直腸癌でリンパ節転移の危険が少ない早期直腸癌の一部に対して、癌病巣のみを切除する手術が経肛門的局所切除術です。これらの手技を中心とした外科治療によって私たちは患者の皆さんと一緒に大腸癌に対して戦います。

 

それぞれの癌に合わせた治療を患者さんと相談しながら行います。

大腸癌の大きさや転移の広がり方は患者さんによって様々です。さらに約2メートルの長さしかない大腸にできる大腸癌ですが、肛門に近い直腸癌と、肛門から離れた結腸癌では治療後、各臓器機能(特に排便、肛門機能)に与える影響の違いが生じます。これらを踏まえたうえで最良の治療効果を追求しつつ治療後の生活を見据えた治療方針に関して、個々の患者さんがそれぞれ納得のいく治療方針の決定が重要です。
現在九州がんセンターでは大腸癌の約80%の症例(2017年)に対して腹腔鏡下手術(いわゆる傷の小さな手術)を行っており事実上標準術式となっています。

 
 

腹腔鏡下手術は体への負担が軽減され、出血量の低下や術後入院日数の減少などのメリットがあると報告されており、その治療成績は開腹手術にそん色がないと考えられています。フルハイビジョン、それ以上の画質の高解像度映像下に微細な血管、神経を視認しながら細密な手術が行えることから開腹手術を上回る精緻さが特徴です。
腹腔鏡下手術は日本においても1993年ごろ導入されて以降、手技・機器の開発、発達があり全国的にも普及しつつあります。当院ではさらに難度の高い症例にも適切な準備、手技で取り組んでいます。高度肥満の患者さんは皮下脂肪、内臓脂肪が極めて多く開腹手術を行うとしても一般に高難度症例とされています。通常の切除吻合を行う場合、腸管を引き出すために広範な手術操作が必要となりますが、われわれは体腔内吻合を併用することで操作範囲を縮小し傷の小さな手術で安全に手術が可能です。

 
 

他方、当がんセンターへは巨大な大腸癌や周囲臓器への浸潤を伴う高度進行癌の患者さんも多く来院されますが、これらの進行癌に対しては開腹手術、拡大手術が適していると考えています。特に大腸癌が周囲の臓器、例えば膀胱・子宮など骨盤内臓器に癌が直接的に浸潤して切除を要する状況の場合はこれら周囲臓器を合併切除する必要があります。当院では泌尿器科・婦人科と共同チームを結成して拡大手術を行うことで癌の根治を目指すことが可能です。

 
 

直腸癌は、リンパ節転移の広がり方や、周囲臓器組織(膀胱や子宮・付属器など)への波及の程度など、結腸癌とは異なる特性を持っています。 特に肛門に近い下部直腸癌は完全切除の難易度が高く、術後骨盤内局所に癌が再発する危険性が高い、肛門機能・排尿機能・男性性機能を損なう危険性が高いという特性があります。そのような直腸癌に対し局所再発を起こさないような確実な切除のために、当科では患者さんの癌の状態や体形に応じ、経肛門的アプローチ(TaTME)を併用することで下部直腸癌の確実な切除を目指しています。

 
 

肛門近くの直腸・肛門管にできた癌に対して肛門を温存する手術(永久人工肛門を作成しないで済む手術 超低位前方切除術、括約筋間直腸切除術)が適応となる場合がありますのでご相談ください。
大腸内視鏡による内視鏡的粘膜切除(EMR)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が困難な肛門に近接する良性腫瘍や早期癌に対しては、上記の経肛門的アプローチを応用した経肛門的低侵襲手術(TAMIS)によって肛門温存と完全切除の両立を図ることが可能なことがあります。精密な術前評価の上で治療適応を判断いたしますのでご相談ください。

 
 

腫瘍下縁が腹膜翻転部にあり、かつ固有筋層を超えて浸潤する直腸癌の患者さんには、欧米では一般的となっている局所再発を予防しつつ機能温存を追及した術前化学放射線療法を提案させていただくことも可能です。

 
 

当がんセンターにはこれら様々な治療法・手技の用意があります。

今後も大腸癌、大腸腫瘍の方々に、より良い外科的治療を提供するため、九州がんセンター消化管外科一同、一層の努力を行う所存です。

診療実績

疾患別手術例数の推移

  2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
食道 23 39 34 34 56 36 45 51
(胸腔鏡下 or
腹腔鏡下)
15 33 28 25 22 21 22 31
79 120 115 110 111 105 128 114
(完全鏡視下) 53 74 65 49 57 59 73 80
大腸 180 217 166 175 207 204 237 283
(完全鏡視下) 80 95 86 77 91 123 152 150

治療成績

食道癌手術症例の5年生存率
(2003年~2012年、215例)
 

胃癌手術症例の5年生存率
(2003~2016年、1327例)

大腸癌手術症例の5年生存率
(2004年~2018年、1671例)

 

 

治療期間目安

主な疾患の紹介時から治療までの期間

対象疾患 治療・検査内容 初診~入院までの期間:通常 担当診療科
食道がん 手術 2~3週間 消化管外科
化学療法 1~2週間 消化管外科
放射線療法 1~2週間 消化管外科
放射線化学療法 1~2週間 消化管外科
胃がん 手術 2~3週間 消化管外科
大腸がん 手術 2~3週間 消化管外科

実施中の治験・臨床試験

  • 当科で実施中の治験はこちらをご覧ください。
  • 当科で実施中の臨床研究はこちらをご覧ください。
  • 進行胃がんに対する腹腔内化学療法の治験についてはこちらをご覧ください。

担当医表

*診療科責任者
   
午前 初診 森田 勝 杉山 雅彦
上原 英雄
山本 学* 藤本 禎明 中島 雄一郎
再診
午後 再診
受付時間 8時30分~11時
外来診察室 消化管外科(Bブロック)
初診(初めて)の方 代表番号 TEL 092-541-3231
再診(再来)の方 予約センター TEL 092-541-3262
※受診に関するお問い合わせについては上記にご連絡をお願いいたします。
※医師の学会出張や業務の都合による急な休診・代診が発生する場合がございます。
※初診時は絶食不要です。来院後は基本的に水分(水やお茶)のみ摂取可としていますが、食事をとりたい場合には必ずスタッフに確認をお願いいたします。

レジデント・フェロー募集案内

 九州がんセンター消化管外科は、レジデント(卒後3-5年目)、フェロー(卒後6年目以降)を募集しています。研修期間は、原則2年(場合によっては1または3年)で他科へのローテーションも可能です。

 食道癌、胃癌、大腸癌を主な診療対象とし、豊富な手術例により短期間で多くの経験を積むことができます。食道外科では、胸腔鏡下手術(腹臥位)および開胸手術とも行っており、さらには頭頸部外科や形成外科との共同手術も多く経験できます。胃外科では、進行癌や残胃癌でもほとんどの手術を完全腹腔鏡下に行っており、手技を定型化しチームとして共通認識をもって手術を行っています。また、粘膜下腫瘍などを中心に腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)にも積極的に取り組んでいます。大腸外科では、人工肛門を回避する目的で早い時期から括約筋間直腸切除術(ISR)を導入し、経肛門的全直腸間膜切除術(TaTME)も行っています。高度進行癌に対しては、骨盤内臓全摘術や仙骨合併切除などの拡大手術も行っています。

 当科では、一定数のスコピストや助手の経験後に、術者として鏡視下手術を行うことが可能です。そのうえで定型化された手術手技を習得することにより2年間で内視鏡外科学会技術認定医を取得することを目標にしています。当科では内視鏡外科学会技術認定医を取得した多くの先輩方々を輩出しており、各地の基幹病院で鏡視下手術の指導医として活躍しています。

 日々の手術やカンファレンスを通して実践的な癌診療力を育成する一方で、学会や論文発表も積極的に支援してゆきます。取得可能な専門医は、日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医などで、これまでにも多くの先輩方が実績を積んできました。

 消化管癌の手術手技を本格的に習得するには、非常に恵まれた環境だと考えております。外科医としてのスキルアップを目指す意欲のある方なら、出身や経歴は問いません。お気軽にご連絡ください。待っています。

文責 山本 学(消化管外科医長)
募集案内に関するお問い合わせはこちら

 

 

 

九州がんセンター 外科レジデント・フェロー 先輩メッセージ

進 勇輝 (2014年医師免許取得 2020年4月~2020年12月現在在籍中)

初期研修を行った病院で3年間外科全般、腹部救急疾患、外傷外科などの診療に携わってきました。消化管癌の専門的な診療と手術手技、とくに鏡視下手術を学びたいと思い、医師6年目の春に九州がんセンター消化管外科のフェローに応募し、研修を開始しました。
手術に関してはそれまで胃癌、大腸癌の鏡視下執刀医の経験はありませんでしたが、半年間で大腸 約50例、胃 約30例、食道約30例の手術に参加し技術認定医のスタッフの指導の下、スコピスト、助手だけでなく4か月目より鏡視下手術において執刀もさせていただきました。執刀症例も8月から11月までの間に大腸15例、胃2例を経験しているところです。

当科の外科研修で感じていることは、標準的な鏡視下手術においては手技が定型化されており、膜にこだわった緻密な手術手技を経験し学ぶことができます。一方で合併切除を伴う拡大手術も鏡視下、開腹手術で経験することができます。また手術ビデオの振り返り、ビデオカンファレンスも積極的に行っており、鏡視下手術の向上には最適な環境だと思います。

 病棟では周術期管理について学んでいます。最新の創傷管理など合併症に対するリカバリーショットの方法や術前化学療法や放射線治療など消化器癌における集学的治療についても学ぶことができます。

資格取得などに必要な業績も蓄積することができます。学会発表や論文の指導もいただき日本胸部外科学会九州地方会総会にてJATS Case Presentation Award 最優秀賞をいただくことができました。

 現在外科・消化器外科専門医取得と技術認定医の取得を目標に頑張っているところですが、同じ目標を持たれる先生方は是非一度見学へいらしてください。

 2020年12月現在

 

 

香川 正樹 (2014年医師免許取得 2017年4月~2020年3月在籍)

 私は卒後1年目より就職した病院で3年間外科全般、腹部救急疾患、外傷外科などの診療に携わってきましたが、外科医としての基礎とOncologyを学ぶため、医師4年目の春に九州がんセンター消化管外科のレジデントとして研修を始めました。
 当科は臓器ごとのグループに分かれておらず、食道、胃、大腸それぞれ豊富な症例を万遍な学ぶことができます。鏡視下手術を積極的に適応しており、手術全体の7割程度を鏡視下で行っています。また根治性・安全性を高めるため、手術手技の定型化を徹底し、チーム全体として意識を統一して治療にあたっています。

 私は1年目では主に助手としての術野展開、2年目よりエキスパートの先生方の指導のもとで術者として経験することができました。2年間で食道 約50例、胃 約80例、大腸 約170例、合計450件以上の手術を経験させていただき、特に脂肪や神経など膜の一枚一枚にこだわったリンパ節郭清や、神経・機能温存など、徹底的に学ぶことができます。他分野の外科へのローテーションや手術の経験も可能で、私の場合、2か月間肝胆膵外科で手術手技や術前・術後管理を学ぶことができましたし、乳腺外科や小児外科の経験も得られました。
 また研究活動も活発で、外科学会や消化器外科学会、内視鏡外科学会への参加、発表をすることができました。特に第72回日本食道学会では発表した演題が優秀演題賞に採択され貴重な経験をすることができました。

 当院の特徴として、各科や異職種間の垣根のないチーム医療があります。スタッフ一丸となって「病む人の気持ちを」「家族の気持ちを」大切に診療にあたっています。また、時間外患者説明の回避、年休取得の励行、などの働き方改革に病院として取り組み、プライベートも充実できるよう、配慮されています。
 当科での研修は、消化管腫瘍外科の基礎、及び専門的知識の修練にとても適した環境です。消化管腫瘍外科医を目指す先生方、是非一度見学へいらしてください。ここでしか学べないことが、きっと見つかるはずです。

 2019年3月現在

人工肛門造設について

どんな人に人工肛門が必要になる?

 初めまして、九州がんセンター 消化管外科スタッフSです。「人工肛門」と聞いて皆様はどんな想像をされますか?かつて医師を目指す前の私は、「人工肛門」を人工心臓のようなお尻の穴に代わる制御を行う精密な機械をイメージしたものです。実際には…「手術によって切断などした腸をお腹に縫い付ける」だけです。その腸からはお通じ=便が出てきますので、便を受け止める袋をお腹に貼り付けます。それがストーマバッグです。初めて聞いたときは私もびっくりしました。
 さて、「人工肛門(ストーマ)」はどのような病気の時に作らなくてはならないでしょうか。一つはお尻の穴近くの病気になって、肛門を切除しなくてはならない時です。その多くは直腸癌(大腸癌の一部)になります。もう一つは腸の炎症などによって腸が破れて穴が開いた場合です。腸の穴が治るまで安静が必要な時に、穴のさらに上流の腸で人工肛門を作ることがあります。炎症の原因としては、憩室炎や虫垂炎などがあります。
 いくら病気のためとはいえ便がお腹から直接出てくることは人生の一大事です。今回、患者さんより手記と自作のイラストを頂戴しました。気持ちの変化からバックの扱いに関するコツまで貴重な体験の記録です。その一部をご本人の許可をいただいて公開します。
 また、当院には人工肛門を専門的にケアや指導を行う看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)がいます。その看護師からのコメントも参考にしていただければ幸いです。
【人工肛門の造設と位置】

 

当院で人工肛門を造設された患者さんの体験談とイラスト(一部抜粋)

(1)術前説明

(2)術後の体験談

(3)緊急時の対応

(4)ストーマ保有者になって思うこと

排便スタイルと装具の交換方法~患者さんの手記より~

 

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スタッフ紹介

院長

藤 也寸志

Yasushi Toh

消化管外科

食道癌、消化器外科

副院長

森田 勝

Masaru Morita

消化管外科

食道外科、消化器疾患全般

消化管外科 医長

山本 学

Manabu Yamamoto

消化管外科

上部消化器外科(疾患チーフ)、内視鏡外科、化学療法

消化管外科 医師

杉山 雅彦

Masahiko Sugiyama

消化管外科

消化器外科
鏡視下手術

消化管外科 医師

上原 英雄

Hideo Uehara

消化管外科

消化器外科

消化管外科 医師

中島 雄一郎

Yuichiro Nakashima

消化管外科

消化器外科

消化管外科 医師

藤本 禎明

Yoshiaki Fujimoto

消化管外科

消化器外科

消化管外科 医師

進 勇輝

Yuki Shin

消化管外科

外科全般

消化管外科 医師

塩川 桂一

Keiichi Shiokawa

消化管外科

外科全般

Yasushi Toh

院長

藤 也寸志

Yasushi Toh

所属診療科
消化管外科
出身大学
九州大学(昭和59年)
専門分野

食道癌、消化器外科

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医、指導医)
日本消化器外科学会(専門医、指導医)
日本食道学会(食道科認定医、食道外科専門医)
日本がん治療認定医機構(がん治療認定医)
Fellow of American College of Surgeons(FACS)

 

活動
日本食道学会(理事、食道癌診療ガイドライン委員)
日本気管食道科学会(理事)
日本癌治療学会(代議員)
日本胸部外科学会(評議員)
がん治療認定医機構(理事)
日本医療マネジメント学会(評議員)
厚生労働省がん診療提供体制のあり方に関する検討会(構成員)
厚生労働省がん診療連携拠点病院の指定に関する検討会(座長)

Masaru Morita

副院長

森田 勝

Masaru Morita

所属診療科
消化管外科
出身大学
九州大学(昭和62年)
専門分野

食道外科、消化器疾患全般

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医、指導医)
日本消化器外科学会(専門医、指導医)
日本食道学会(食道科認定医、食道外科専門医)
日本気管食道科学会(専門医)
日本消化管学会(胃腸科専門医、指導医)
日本ハイパーサーミア学会(指導医)
日本がん治療認定医機構(がん治療認定医)
Fellow of American College of Surgeons(FACS)

 

活動
九州大学医学部臨床教授
日本消化器外科学会(評議員)
日本胸部外科学会(評議員、研究・教育委員)
日本食道学会(評議員、用語委員)
日本気管食道科学会(評議員)
日本癌学会(評議員)
日本消化器癌発生学会(評議員、倫理問題検討委員)
日本消化管学会(代議員)
日本ハイパーサーミア学会(学術委員)

Manabu Yamamoto

消化管外科 医長

山本 学

Manabu Yamamoto

所属診療科
消化管外科
出身大学
熊本大学(H3年)
専門分野

上部消化器外科(疾患チーフ)、内視鏡外科、化学療法

資格および活動

日本外科学会(専門医・指導医)
日本消化器外科学会(専門医・指導医)
日本消化器病学会専門医
日本がん治療認定医機構(暫定教育医)
日本がん治療認定医機構(がん治療認定医)
日本内視鏡外科学会技術認定医
日本食道学会(食道科認定医、食道外科専門医、評議員)
日本胃癌学会(代議員)

Masahiko Sugiyama

消化管外科 医師

杉山 雅彦

Masahiko Sugiyama

所属診療科
消化管外科
出身大学
千葉大学(平成16年)
専門分野

消化器外科
鏡視下手術

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医)
日本消化器外科学会(専門医・指導医)
日本食道学会(食道科認定医)
日本がん治療認定医機構(認定医)
消化器がん外科治療認定医
日本内視鏡外科学会(技術認定医)

Hideo Uehara

消化管外科 医師

上原 英雄

Hideo Uehara

所属診療科
消化管外科
出身大学
東京医科大学(平成16年)
専門分野

消化器外科

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医)
日本消化器外科学会(専門医・指導医)
日本がん治療認定医機構(認定医)
消化器癌外科治療認定医
日本内視鏡外科学会(技術認定医)

Yuichiro Nakashima

消化管外科 医師

中島 雄一郎

Yuichiro Nakashima

所属診療科
消化管外科
出身大学
九州大学(平成16年)
専門分野

消化器外科

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医)
日本消化器外科学会(専門医・指導医)
日本内視鏡外科学会技術認定医(食道癌手術)
日本食道外科学会(認定医・食道外科専門医)
日本がん治療認定医機構(認定医)
Certificate davinci system as console Surgeon

Yoshiaki Fujimoto

消化管外科 医師

藤本 禎明

Yoshiaki Fujimoto

所属診療科
消化管外科
出身大学
宮崎大学(平成26年)
専門分野

消化器外科

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医)

Yuki Shin

消化管外科 医師

進 勇輝

Yuki Shin

所属診療科
消化管外科
出身大学
岡山大学(平成27年)
専門分野

外科全般

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医)

Keiichi Shiokawa

消化管外科 医師

塩川 桂一

Keiichi Shiokawa

所属診療科
消化管外科
出身大学
鹿児島大学(平成27年)
専門分野

外科全般

資格および活動

資格
日本外科学会(専門医)