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院長あいさつ

更新日:2023年4月3日

 

2023年度、皆様に ”寄り添う” 九州がんセンターを目指して

 


院長 藤 也寸志

 

 2023年度の始まりを迎え、ご挨拶申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が日本に到来して、既に3年以上が経過しました。COVID-19により亡くなられた方やご遺族にお悔やみを申し上げますとともに、闘病中の皆様にはお見舞いを申し上げます。また、今まで全力でCOVID-19の診療に関わってこられた医療従事者の皆様には感謝申し上げます。

 COVID-19の第8波が収束して、本年5月には、このウイルスの感染症法上の位置づけが5類へ移行し、コロナ対策の解除などいよいよウィズコロナの時代が到来します。経済や人の交流の再促進の必要性を考えるとこの流れは当然だという考え方がある一方で、がん患者さんの診療に関わる私たちは、強力な感染対策を即座に解消することには危機感を持っています。それは、このCOVID-19による重症化率や致死率は間違いなく低下してきてはいるものの、感染の伝播力は高くなり超過死亡は季節性インフルエンザに比べると断然高いからです。しかも、現在のところインフルエンザのように感染後に症状の発現を抑える確実な治療薬もありません。感染防御のガードを下げてしまうと、院内での感染拡大は容易に起こりますし、がん患者さんが一旦感染するとがんの治療は延期せざるを得なくなります。

以上から、私たち九州がんセンターでは、全スタッフが一致団結して、免疫力・抵抗力が低下したがん患者さん、そしてご家族やスタッフ自身をCOVID-19から守るために、今後も全国のCOVID-19の感染状況を慎重に判断しながら、面会の制限や徹底した外来者のスクリーニング、入院直前の全ての患者さんのPCR検査等を継続していきます。皆様には多大なるご協力や我慢をしていただくことになりますが、ご理解とご協力をいただきます様お願い申し上げます。

 このような状況の中、がん患者さんやご家族の不安は計り知れず、私たち自身が「“寄り添う”気持ちをより一層強くしないといけない、それを全スタッフで醸成しないといけない」と思っています。同時に「患者さんにもご家族にもスタッフにも優しい日本をリードするがん専門病院」になることビジョンとして掲げ、さらに“世界トップレベルのがん専門病院”を目指してきました。そして、がんの克服を目指す診療・教育・研究体制をさらに充実させるだけでなく、がん患者さんやご家族に“寄り添う”診療体制を充実させ、生活の質や満足度の向上を求めていくことが何より大切だと考えています。

 その結果として、2021年にアメリカNewsweek誌が初めて行ったWorld’s Best Hospitals 2021のがん診療部門で、九州がんセンターが世界のトップ200病院にランクインし、2022年、2023年と3年連続で選出されています。データの提供を求められた訳でも、インタビューを受けた訳でもないのですが、世界の4万人を越える医療エキスパートへの調査によって、推薦(Recommendation)や評判(Reputation)をスコア化した結果だそうです。初年度では、日本からは20数か所が選ばれているのですが、大部分が大学や大病院の一部門・一診療科の選出で、がん専門の施設全体としての選出は、九州がんセンターを含む5つのがんセンターのみでした。九州がんセンターが皆様とともに行う『がん医療の総合力』の高さを示しているのだと思っています。ただ、それに相応しい病院としてもっともっと成長しないといけないと強く思っています。その基礎となる全スタッフのパートナーシップ、職種や上下関係を越えたコミュニケーションの推進を常に求めながら、“全職種が参加して一人の患者さんを支えるチーム医療”の実践を完成させたいと思います。

 九州がんセンターでは、病院の基本理念<私たちは「病む人の気持ちを」、そして「家族の気持ちを」尊重し、温かく思いやりのある、最良のがん医療をめざします>を常に心に刻みながら、そして、患者さんやご家族の気持ちに“寄り添い”ながら、地域の医療者とともに、全スタッフが一丸となって一歩一歩前進していきます。皆様のご指導とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

2023年4月1日