- 病院について
院長あいさつ
更新日:2024年4月1日
「時代のニーズに応えるがん専門病院」を目指して
~“患者さんのために” 考え、そして行動する~
2024年4月より、院長に就任いたしました森田 勝と申します。
九州がんセンターは、1972年に九州で唯一のがん専門診療施設として開設されました。当院の基本理念は、<私たちは「病む人の気持ちを」、そして「家族の気持ちを」尊重し、温かく思いやりのある、最良のがん医療をめざします>です。この基本理念は、初代入江院長の「病む人の気持を」、2代森脇院長の「家族の気持を」という言葉をもとに作られました。
私が最初に九州がんセンターに赴任した1991年当時は、田んぼに囲まれたのどかな病院でした。その後、福岡市都市高速の野多目インターチェンジ開設をきっかけにマンションが建ち並び、当院も2016年には7階建の新病院へと生まれ変わりました。この間、がん診療も急速に進歩しました。このようにめまぐるしい変化の中で、九州がんセンターでは「病む人の気持を」、「家族の気持を」の精神は50余年にわたり変わることなく、脈々と受け継がれていることを日々感じています。
当院では、「最良で確実な医療」を提供するために、身体にやさしい胸腔鏡・腹腔鏡下手術に加えて『ロボット支援下手術』を導入するとともに、ゆったりとした外来の『化学療法センター』、外部照射装置3台を有する『高精度放射線治療センター』、PET/CT等を備えた『画像診断部門』などを設けています。さらに、がんパネル遺伝子検査を実施する体制を整えて、最先端のがんゲノム医療を推進しています。一方、がん患者さんやご家族をサポートする体制として、『患者・家族支援センター』では、広範囲のご相談に対応可能な“がん相談支援センター”や、患者図書室、患者サロン、アピアランスケアルームなどを備えています。さらに、外来・入院・在宅と「切れ目ない診療・ケア」を実践するために『入退院支援センター』で入院前から退院後の生活を見据えた診療を行うと共に、全国のがんセンターで始めて設けた『訪問看護ステーション』では、ご自宅での生活をサポートしています。
2020年以降、日本でも猛威をふるったCOVID-19 感染症は、がん診療・ケアにも多大な影響を与えました。コロナ禍を経験した今こそ、改めて振り返るとともに、さらに前進することが大切だと思います。九州がんセンターでは「病む人の気持を」、「家族の気持を」の精神を継承する一方で、「時代のニーズに応えるがん専門病院」を目指し、「“患者さんのために”、今、できることを常に考え、そして行動する」ことを心がけます。
地域の医療者、行政機関など関係の方々と密に連携しながら、 患者さんを支えていきますので、何卒、よろしくお願い申し上げます。
2024年4月1日