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がんロコモ(骨粗鬆症など)

更新日:2024年4月1日

がんロコモ(骨粗鬆症など)の情報

 「がんロコモ」とは「がん」と「ロコモティブシンドローム」という造語を組み合わせた概念で、「がん患者さんの運動器疾患による移動能力の低下」のことです。がんロコモの代表的なものは上で述べた骨転移です。痛み、骨折、麻痺などの運動器(骨・筋肉・神経など)の障害により、患者さんの生活の質が低下したり通院治療が困難になったりします。寝たきりになってしまうと肺炎などのリスクが上昇し、基本的に抗がん剤治療はできなくなります。

治療について

 当科では骨転移の他に骨粗鬆症の予防と治療に力を入れています。がん患者さんは外出の減少、活動性の低下、栄養状態の悪化など骨がもろくなりやすい状況にあります。また、抗がん剤の副作用対策として重要な薬であるステロイドも骨粗鬆症の原因となるため、特に治療が長くなると年齢が若くても骨折してしまう患者さんが多くいらっしゃいます。当院にはDEXA(二重エネルギーX線吸収測定法)で正確に骨密度測定が可能な機器を備えており、主治医や老年腫瘍科と連携しなるべく早期に骨粗鬆症のリスクのある患者さんを見つけて治療を開始できるような体制づくりに取り組んでいます。骨粗鬆症の治療ではビタミンの補充の他に骨転移と同様に骨を強くする薬を使いますが、骨転移より少ない量の投与を行います。
 骨粗鬆症などの整形外科疾患はかかりつけなどお近くの整形外科医で治療を継続することも可能で、患者さんの状態や希望に応じて地域医療連携をすすめています。

診療実績

骨粗鬆症

骨粗鬆症 115