技師長あいさつ
“病む人の気持ちを” この言葉は初代院長が掲げた理念であり、歴代院長により脈々と引き継がれています。この理念を胸に当臨床検査技術部でも日々の業務に取り組んでいます。
臨床検査は病気の診断・経過観察・治療効果の判定・早期発見や予防の指針として重要な役割を担っており、大きく検体検査と生体検査に分けられます。検体検査とは生化学検査、血液検査、尿・糞便検査、微生物検査、病理検査などで、患者さんから採取した検体(血液・尿・便・体液・喀痰・組織など)から検査を行います。生体検査は、心電図検査、肺機能検査、超音波検査などで、患者さんに直接触れ検査を行います。当部には現在27名の国家資格を有する臨床検査技師と1名の検査助手が在籍しています。生体検査に従事する技師を除き多くの技師は患者さんに直に接することはありませんが、患者さんそしてご家族の病気に打ち勝ちたいという思い、その思いを託された臨床の先生方を精一杯支えられるよう、私たちは関係学会に所属・参加し、常に最新の知識習得と技術向上を目指し研鑽を重ねており、現在では各種学会が認定する細胞検査士、認定輸血検査技師、認定血液検査技師、認定骨髄検査技師、認定微生物検査技師、認定超音波検査士などの資格を有する技師が多数在籍しています。一方、臨床検査の高度な精度保証を確保するために、毎日欠かすことなく内部精度管理を行っています。また、外部団体(日本医師会、日本臨床検査技師会、九州臨床検査精度管理研究会など)が実施する外部精度管理にも参加することで、日々正確且つ迅速な検査結果報告に努めています。これらの活動が評価され日本臨床検査技師会の「精度保証施設」に認定されています。
日進月歩の医学・医療はがんゲノム医療や感染症治療などめざましい発展を遂げています。臨床検査分野においても新しい検査技術や検査法が次々と確立されています。これからも私たちは“病む人の気持ちを”の理念の基に“患者さんとご家族の気持ちを”常に考えながら臨床検査業務に励み、最先端の検査にも取り組んで参ります。
ISO15189認定検査室
2017年12月に、国際標準化機構(International Organization for Standardization)が「臨床検査室の品質と能力に関する特定要求事項」として規定した、ISO15189の認定を取得し、国際的にも品質が認められた信頼性のある検査データを提供しています。
臨床検査科技師長 宮久 禎