レジデント募集案内
更新日:2024年4月1日
独立行政法人国立病院機構九州がんセンター
後期臨床研修(修練)医(レジデント)募集案内
当センターは1972年(昭和47年)九州における唯一のがん専門医療機関、国立病院九州がんセンターとして設立以来、がん専門施設として、40数年に及ぶがんの診療、教育、研究に携わってきました。治療成績は全国でもトップクラスの成果を挙げており、また全国のがん専門施設を結ぶ情報ネットワークの九州地区の代表施設であり、さらにJCOG(Japan Clinical Oncology Group:日本臨床腫瘍研究グループ)など、わが国のがんの臨床試験を推進するグループや骨髄移植推進財団、日本臍帯血バンクネットワークなどの認定施設あるいは登録施設であり、わが国のがん政策医療の九州地区におけるがんの基幹施設として中心的役割を担っています。また 、日本医療機能評価機構による病院機能評価の審査(3rdG:ver.1.1)を受け合格認定されていますし、九州大学病院と共に福岡県がん診療連携拠点病院に指定され、県内の地域がん診療連携拠点病院をまとめていく役割を担っています。
医師の初期臨床研修に対しても、開設後1年目にはレジデント制度を発足させ、開設当初から後期臨床研修(修練):レジデント制度を開始し、その経験と実績を積んで参りました。しかし、平成16年度から導入された初期臨床研修必修化制度の開始に伴って、これまでの後期臨床修練制度の中心であった卒後3年目からの3年間のレジデント制度では、各分野の基本学会の認定医・専門医の申請資格の取得が当センターの修練だけでは困難になっています。さらに、サブスペシャリティの専門医資格の取得のためには、まず各分野の基本学会の認定医・専門医の取得が条件となっていることもあり、当センターの後期臨床修練制度は、卒後6年目以降のがん専門修練医(フェロー)制度へその中心を移行しています(図1)。
(図1)
しかしながら、後期臨床研修(修練)の最初の3年間のレジデント制度も維持していきます。レジデントの修練では、各分野の基礎的な幅広い修練が中心になり、その中で専門的な部分も少しずつ修練しながら、各分野の基本学会の認定医、専門医の受験資格を得ることになります。ただ、診療分野によっては(特に外科系)、当センター単独では基本学会の認定医・専門医の受験資格を得ることができない場合がありますので、レジデントを申請される方は、ご注意下さい。(図2)
分野 | 担当診療科 | 修練内容 | 後期臨床修練(レジデント)課程 | ||
1年次 | 2年次 | 3年次 | |||
内科系 | 消化管・腫瘍内科 | 消化管・その他の固形腫瘍の薬物療法 | 1)ローテートコース | ||
消化器・肝胆膵内科 | 肝胆膵の腫瘍:診断、治療 | 4~6ヶ月毎ローテート | 希望の科 | ||
消化管・内視鏡科 | 消化管の内視鏡診断と治療 | ||||
呼吸器腫瘍科 | 肺癌の化学療法・放射線治療 | 2)専属コース | |||
血液内科 | 血液疾患、特に悪性疾患 | 希望の科を選択(複数可能) | |||
小児科 | 小児がんの診断、治療 | 各診療科の修練カリキュラム | |||
サイコオンコロジー科 | がん患者・家族の精神医学的診療 | ||||
外科系 | 消化管外科 | 食道・胃・大腸の外科治療 (化学療法・放射線治療を含む) |
1)ローテートコース | ||
肝胆膵外科 | 肝胆膵の外科治療 | 6~12ヶ月毎ローテート | 希望の科 | ||
呼吸器腫瘍科 | 肺・縦隔腫瘍の外科治療・化学療法 | ||||
乳腺科 | 乳腺腫瘍の外科治療・化学療法 | 2)専属コース | |||
麻酔科(選択) | がん患者の麻酔法 | 希望の科を選択(複数可能) | |||
婦人科 | 婦人科腫瘍の外科治療・化学療法 | 各診療科の修練カリキュラム 希望あればローテート可能(麻酔科・病理診断科など) |
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泌尿器科 | 泌尿器科腫瘍の外科治療・化学療法 | ||||
頭頸科 | 頭頸部腫瘍の外科治療・化学療法 | ||||
整形外科 | 骨軟部腫瘍の外科治療・化学療法 | ||||
皮膚腫瘍科 | 皮膚腫瘍の外科治療・化学療法 | ||||
病理診断科 | 病理診断科 | 各種がんの病理診断 | 各診療科の修練カリキュラム | ||
放射線科 | 画像診断部 | がんの画像診断・血管造影・MR | 希望の部門 ローテートも可能 |
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放射線治療部 | がんの放射線治療 |
(図2)
レジデント修練課程は、内科コース、外科コース、泌尿器科コース、放射線科コースの4コースです。内科コースにはローテートコースと診療科専属コースがあります。ローテートコースでは、消化管・腫瘍内科、呼吸器腫瘍科(内科)、消化器・肝臓内科、消化器・膵臓内科、消化管・内視鏡科、血液内科を4~6ヶ月毎ローテートし(2年間で終了)、その後の1年間は希望する診療科で修練するものです。診療科専属コースでは内科系の中で希望する診療科を選択し(複数の診療科の選択も可能)修練するものです。外科コースにもローテートコースと診療科専属コースがあります。ローテートコースでは、消化管外科および肝胆膵外科(9〜12ヶ月)、呼吸器科(外科)(6ヶ月)、乳腺科(6ヶ月)、麻酔科(選択制)(3ヶ月)を2年間でローテートし、残り1年間は希望する診療科での修練になります。診療科専属コースでは、外科系の中で希望する診療科を選択し(複数の診療科の選択も可能)3年間で修練するものです。また、他施設での修練も可能です。泌尿器科コースでは泌尿器科の悪性疾患の診断、治療を修練し、泌尿器科のがん専門医を目指すコース(希望があれば他部門へのローテートも可能)になります。放射線科コースは、CT・MRI・血管造影などの画像診断部門、放射線治療部門の修練を専属あるいはローテートで修練できます。がん薬物療法専門医試験受験受け持ち患者報告の基準を満たすことを目的として、フェローコースの中で、希望に応じてがん薬物療法専門医コース(臨床腫瘍研修医)として、消化管・腫瘍内科、呼吸器科、血液内科、乳腺科および消化器・肝胆膵内科を3~6カ月毎ローテートするコースも設けています。このコースへは、外科系レジデントのローテートも可能です。
レジデントは3年間の修練で終了となります。フェローへ進む場合は新たに申請が必要になります。他施設での3年間の後期臨床研修修了者でも当センターのフェローへ申請可能です。
レジデントの採用に際しては、書類審査と面接審査で合否を判定します。
なお、大学医局へ入局された方でも、医局からの派遣の型で、当センターのレジデントへ申請されることに問題はありません。レジデントの2年目あるいは3年目からの修練も可能です。さらに大学院生の身分でもレジデントになれます(給与が支払われます)ので、奮って応募して下さい。
毎年およそ30名のフェローおよびレジデントが各分野のがん専門医を目指して、後期臨床研修(修練)に励んでいます。当センターは将来、がん専門医を目指す若い医師諸君の後期臨床研修(修練)には相応しい施設です。
各募集要項の対象者は以下を参照して下さい。
応募要領及び申請書類は下記から参照または、ダウンロードして下さい。
・後期臨床研修(修練)医:レジデント応募資格
医師免許取得後2年間の初期臨床研修終了者
【募集要項及び申請書類】
「募集要項」
「採用に必要な書類」
「採用願書」
「感染症ワクチン調査表」
「研究実績・論文見本」
「採用時健康診断書」
【各診療科の募集案内】
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肝胆膵外科
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婦人科
乳腺科
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消化器・肝胆膵内科
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