皮膚腫瘍科このページを印刷する - 皮膚腫瘍科

取り扱う疾患

皮膚悪性腫瘍 悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病、隆起性皮膚線維肉腫、血管肉腫、メルケル細胞がん、皮膚附属器がんなど
その他 色素性母斑、脂腺母斑など

診療方針・特色

当科では皮膚がんの診療を専門に担当しています。社会の高齢化とともに皮膚がんは増加傾向にあり、最近の本邦における年間罹患数は20,000人を超えます。皮膚がんは全身の皮膚および粘膜のあらゆる部位から発生し、悪性黒色腫(メラノーマ)、有棘細胞がん、基底細胞がん、乳房外パジェット病、血管肉腫、メルケル細胞がん、隆起性皮膚線維肉腫などさまざまな種類があります。皮膚がんの種類によって大きく性質が異なり、治療法もそれぞれ異なります。皮膚がんの確定診断には生検(局所麻酔での組織検査)が必要ですが、その前段階としてダーモスコープという光学機械を用いた検査を行います。この検査は痛みを伴わず、ホクロと早期のメラノーマを見分ける場合のように、色のついた皮膚病変の診断に特に有用です。またCTやPET-CTなどの画像診断や、がんの種類によってはセンチネルリンパ節生検を行い、進行度に応じた治療を行います。早期で小型の皮膚がんであれば、2~3泊の短期入院や日帰りでの手術が可能ですが、病変が大きく皮弁や植皮による再建を必要とする場合や、リンパ節を含めた切除が必要な場合では1~2週間ほどの入院が必要です。手術ができない進行がんの場合は、化学療法、放射線療法、免疫療法を組み合わせた集学的な治療を行います。また日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)皮膚腫瘍グループに参加しており、各種臨床試験・治験を通して標準治療やエビデンスの構築を目指しています。
他の診療科で治療されているがん患者さんの、薬剤や放射線による皮膚障害のサポートも行います。
  • 図1:早期のメラノーマ
  • 図2:早期のメラノーマ
  • 図3:光線角化症
  • 図4:有棘細胞がん
  • 図5:基底細胞がん
  • 図6:乳房外パジェット病
  • 図7:血管肉腫
  • 図8:メルケル細胞がん
  • 図9:隆起性皮膚線維肉腫

診療内容

メラノーマは転移をしやすく予後が悪いため、早期に発見し十分な切除を行うことが非常に重要です。臨床的に明らかな所属リンパ節転移がない症例では、センチネルリンパ節生検を行い、必要な患者さんにリンパ節郭清を行います。また再発・転移のリスクの高い症例では術後補助療法を行います。遠隔転移を有する進行例では、免疫チェックポイント阻害薬やBRAF/MEK阻害薬などによる治療を行います。
有棘細胞がんや基底細胞がんなど多くの皮膚がんでは手術が第一選択となりますが、手術のできない進行例では放射線療法や免疫チェックポイント阻害薬による治療を行います。血管肉腫は手術の適応になることは少なく、放射線と化学療法を併用する治療を行います。

診療実績

新患数

  2019 2020 2021 2022 2023 2024
メラノーマ 57 20 25 24 16 21
有棘細胞癌 34 25 39 36 37 41
基底細胞癌 23 18 19 20 22 36
乳房外パジェット病 9 8 10 8 7 10
血管肉腫 5 1 5 4 5 1
メルケル細胞癌 1 3 3 0 0 2
隆起性皮膚線維肉腫 5 1 1 0 3 0
その他 7 2 2 7 11 7