形成外科このページを印刷する - 形成外科

取り扱う疾患

  • 腫瘍切除後の再建
  • 乳房再建
  • リンパ浮腫

診療方針・特色

形成外科の主な診療目的は、失われた機能および形態を回復することにあります。その対象疾患は、先天異常・外傷・腫瘍・整容など多岐にわたりますが、がんの専門医療施設である当院においては腫瘍と整容が主な診療領域となっています。
腫瘍に関しては、がん切除後の再建、創部合併症の予防や治療などを行い、整容の面では切除後の拘縮(傷のひきつれ)や変形の治療、がん治療後のリンパ浮腫治療を通して、患者さんの機能的、形態的な苦痛を最小限にする努力をしています。
形成外科の治療は単独ではなく、がんを治療する各科と協力して診療を行うことでさらに多くの効果が期待できます。他科と積極的に協力し、さらに質の高い医療を患者さんに提供できるよう励んでいます。

診療内容

腫瘍切除後の再建

がんの手術によって呼吸、食事、会話、整容など日常や社会生活において重要な機能が失われると、その後の生活に大きな支障を来します。当科では組織移植の手法を用いてこれらの障害を最小限に抑えて日常の生活に戻れるお手伝いをするとともに、術後の合併症を減らすことでがん治療を側面から支えています。

乳房再建

乳腺科と協力して、乳房切除と再建の両方の適応を考慮した治療を行っており、組織拡張器挿入とインプラント(人工乳房)挿入による再建が一次・二次ともに実施可能です。また、インプラントの他に自分の背中や下腹部などから組織を移植する自家組織移植による乳房再建術にも取り組んでおり、患者さんの状況やご希望に合わせて手術法を選択しています。乳がんだけではなく、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)に対する予防的乳房切除時の乳房再建にも対応しています。

リンパ管静脈吻合術によるリンパ浮腫治療

乳がんや子宮がん、前立腺がんなどの治療後に生じたリンパ浮腫に対して、顕微鏡を用いてリンパ管と静脈をつなぐリンパ管静脈吻合術を行っています。当院のリンパ浮腫ケア外来と連携して、術前・術後のドレナージや圧迫などの複合的加療も行える体制を整えています。

診療実績

腫瘍切除後の再建件数(乳房以外)

2022年 67件(空腸移植20件、遊離皮弁18件、有茎皮弁19件、局所皮弁4件、血行再建(血管吻合)5件、神経再建1件)
2023年 61件(空腸移殖13件、遊離皮弁24件、有茎皮弁19件、局所皮弁7件、血行再建(血管吻合)3件、神経再建1件、皮膚移植6件)
2024年 72件(空腸移殖15件、遊離皮弁26件、有茎皮弁14件、局所皮弁8件、血行再建(血管吻合)3件、皮膚移植6件)

※ 同一患者さんに複数の再建を行った場合は個別に集計。

乳房再建の件数

2022年 28件(組織拡張器挿入16件、人工乳房9件、自家組織移植3件)
2023年 29件(組織拡張器挿入18件、人工乳房9件、自家組織移植2件)
2024年 36件(組織拡張器挿入16件、人工乳房11件、自家組織移植9件)

※同一患者さんに複数の再建を行った場合は個別に集計。

リンパ管静脈吻合術の件数

2022年 8件
2023年 18件
2024年 11件

※同一患者さんに複数の吻合を行った場合も1件で集計。