泌尿器・後腹膜腫瘍科このページを印刷する - 泌尿器・後腹膜腫瘍科

取り扱う疾患

当科は尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)、男性生殖器(前立腺、精巣、陰茎)、後腹膜臓器(副腎など)の悪性腫瘍(がん、肉腫)、良性腫瘍を診療の対象としています。また2022年より診療科の名称を泌尿器・後腹膜腫瘍科に変更し、後腹膜腫瘍の診療にも注力しています。腹膜腫瘍は希な腫瘍ですが、特に悪性腫瘍である後腹膜肉腫の治療は複数の診療科と協力して手術療法、薬物療法、放射線治療などの集学的治療を行っています。

診療方針・特色

私たちはがん専門病院の努めとして、常に最新の知見、技術を導入して疾患や患者さんの状態に応じた最適な医療ができるように心がけています。手術についてはロボット支援手術から大きな腫瘍に対する開腹手術まで幅広い手術を行っており、豊富な手術症例の実績と知見を活かしてさらに高度かつ安全な手術を目指します。薬物療法については従来の抗がん薬に加えて免疫療法薬や遺伝子情報に基づくがんゲノム医療など、日々新たな治療が開発されていますので、常に最新の治療ができる環境を整えています。新たな治療の開発のために、新薬の治験や臨床試験にも積極的に取り組んでいます。
また九州唯一の「後腹膜腫瘍科」として後腹膜腫瘍診療に取り組んでいます。後腹膜腫瘍は治療が不要な良性腫瘍から癌や肉腫などの悪性腫瘍まで幅広い疾患を含みますが、複数の診療科と協力しながら後腹膜腫瘍の診断から治療まで行っています。

診療内容

がんと診断された際はCTなどの画像検査を十分行った上で病状を評価し、複数の医師で適切な治療法を検討して担当医より治療方針を説明します。患者さんの状態や病状に応じて手術が必要な場合、薬物療法が必要な場合、両者とも必要な場合や両者とも行えない場合などがあります。
手術については手術支援ロボット「ダビンチXi」を用いた低侵襲手術を導入しています。ダビンチXiにより繊細な、患者さんへ負担の少ない手術が可能となり、当科では前立腺がん、膀胱がん、腎細胞がん、腎盂・尿管がんに対するロボット手術(ダビンチXiを用いた手術)を行っています。病状によりロボット手術ではなく従来の腹腔鏡手術(小さな創で行う侵襲少ない手術です)や開腹手術を選択することもあります。
薬物治療においては近年、免疫チェックポイント阻害薬(がん細胞がリンパ球などの免疫細胞の攻撃を逃れる仕組みを解除する薬剤)や抗体薬物複合体(がん細胞を認識する抗体により抗がん剤を直接がん細胞まで運び、そこで薬を放出する薬剤)など新しい薬剤を用いた治療法の開発が進み、治療成績が向上しています。当科でも新規薬剤、治療法を積極的に取り入れた薬物療法を行っています。

診療実績

手術件数詳細は添付の表をご参照ください。いずれの疾患の手術もロボット支援手術の割合が年々増加していますが、大きな腫瘍に対する手術など必要な症例に対しては開腹手術も行っています。
また前立腺がん、膀胱がん、腎細胞がん、腎盂・尿管がん、精巣腫瘍に対する薬物療法は新規薬剤の開発が進み年々複雑化しており、副作用に対するケアも必要ですが豊富な経験を有する医師、薬剤師、看護師が協力して治療のサポートを行います。

手術件数

疾患 術式 2019 2020 2021 2022 2023 2024
前立腺がん 前立腺全摘術 ロボット支援手術 - - - 22 28 26
腹腔鏡手術 15 4 16 3 1 -
腎がん 腎摘除術 開放手術 3 5 2 4 2 2
腹腔鏡手術 9 8 10 10 5 12
腎部分切除術 ロボット支援手術 - - - 3 13 15
腹腔鏡手術 17 11 10 10 1 -
腎盂・尿管がん 腎尿管全摘術 開放手術 1 2 - - 1 -
ロボット支援手術 - - - - 4 4
腹腔鏡手術 12 6 8 13 7 11
膀胱がん 膀胱全摘術 開放手術 6 2 2 2 - -
ロボット支援手術 - - - - 6 12
腹腔鏡手術 6 10 8 6 9 1
TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術) 85 95 74 86 86 83
その他 86 94 95 120 134 137
総数 240 237 225 279 297 303