前立腺がんこのページを印刷する - 前立腺がん

疾患名

前立腺癌

疾患の説明

前立腺は男性のみにある臓器で膀胱の出口に尿道を取り囲むように存在します。前立腺は前立腺液という精液の一部を産生しています。
前立腺がんは前立腺に生じるがんで2018年より本邦における罹患患者数は男性がんの第1位、2019年の前立腺がん死亡数は男性がんの第6位となっています。50歳以上の高齢男性に多いがんです。
前立腺がんは比較的ゆっくり進行することが多く、早期に発見して適切に治療を行えば治癒が望めますが、進行するとリンパ節や骨などに転移が生じて生命に影響することがあります。

検査


前立腺生検
前立腺がん検診などでのPSA採血(前立腺特異抗原;前立腺癌の腫瘍マーカー)異常値を契機に前立腺がんと診断されるケースが多くあります。PSA異常値を指摘された場合、PSA値や前立腺エコー(必要に応じてMRI検査も)の所見に基づいて前立腺生検を行うか否かを決定します。前立腺生検は前立腺に針を穿刺して前立腺組織を採取する検査で、前立腺組織中に癌細胞が存在すると前立腺がんの診断に至ります。当院では2泊3日または1泊2日の入院で前立腺生検を施行しています。
前立腺がんの診断が確定するとCTや全身の骨を調べる骨シンチなどの検査を行って転移の有無や前立腺がんの広がりを調べてステージを決定します。ステージに応じて治療方針を検討します。
また転移に伴う疼痛や血尿などの症状を契機に前立腺がんが疑われる場合も前立腺生検とCT、骨シンチなどの画像検査を行った上で治療方針を決定します。

治療

早期前立腺がん(限局がん)の治療法には、手術療法、放射線治療、監視療法/無治療経過観察などがあります。手術療法は細密で患者さんへの負担が少ない内視鏡手術支援ロボット ダビンチ Xiを用いた体腔鏡下前立腺全摘除術を行っています。放射線治療は放射線治療医が行いますが、がんの局所制御向上と合併症の軽減を得られるIMRT(強度変調放射線治療)を行っています。前立腺がんは他のがんに比べて進行が緩やかですので、がんが小さく悪性度が低いなどの条件を満たせば、直ちに治療を行わずに腫瘍マーカーであるPSA(一般にがんが進行すればPSAが上昇します)の定期的な採血を行って経過をみる監視療法あるいは無治療経過観察という方法もあります。早期前立腺がんの治療は特に選択肢が多岐にわたりますので、患者さんのがんに対する考え方や生活環境なども考慮した上で、十分に話し合って治療を選択していただくようにしています。
転移を有する進行前立腺がんは薬物療法の適応となります。前立腺がん細胞は男性ホルモンによって増殖する性質がありますので、男性ホルモンを抑制する抗男性ホルモン療法(ホルモン療法)が治療の中心になります。悪性度が高く、多くの転移を要する場合はホルモン療法のみでは不十分ですのでホルモン療法と抗がん剤を組み合わせて治療を行います。またホルモン療法の効果が十分得られない場合も抗がん剤治療を行います。

当院で担当している診療科

ガイドラインの紹介

  • 前立腺癌診療ガイドライン2023年版