原発不明がんこのページを印刷する - 原発不明がん

疾患名

原発不明がん

疾患の説明

がんが発生したおおもとの臓器のことを医学用語で「原発」あるいは「原発巣」といいます。通常はがんの転移が見つかった時には「原発」が明らかなことがほとんどですが、十分な検索(病歴聴取、診察、検査、組織検査など)を行っても臨床的に原発を特定することができない悪性腫瘍を「原発不明がん」といい、多種多様ながんを含んでいます。
頻度は成人の全悪性腫瘍患者の3ー5%とされています。原発不明がんの診断で重要なことは、特定の治療に反応する病態からなるサブグループを見逃さないこと、不要な検査を繰り返して治療までに必要以上の時間を費やさないことです。

検査

病歴・身体所見、検査(組織診断、血液検査、尿検査、便潜血、腫瘍マーカー、画像検査など)
組織採取
生検、穿刺吸引細胞診(セルブロック併用)
病理検査
組織型、免疫染色(CK7、CK20、CDX2、PAX8、TTF-1、ER、GSDFP-15、NapsinA、calretinin、PSA、クロモグラニンA、ビメンチン、LCA、S100、HMB45 その他)
血液検査
各種腫瘍マーカー含む PSA、CA125、AFP、HCG、サイログロブリン、CEA、CA19-9、CA15-3、SCC、シフラ、NSE、sIL2Rなど
遺伝子検査、染色体検査
上咽頭癌:EBV、中咽頭癌:HPV、リンパ腫:染色体転座、肉腫:染色体転座
遺伝子パネル検査:次世代シークエンサ-による遺伝子発現や遺伝子プロファイリング
画像検査
超音波検査、CT、MRI、PET-CTなど

治療

特定の治療を有するサブグループ

(1)癌性腹膜炎(腹水)、漿液性腺癌、女性、CA125上昇

腹膜癌として卵巣癌に準じた治療を行います。

(2)腋窩リンパ節病変、腺癌、女性

乳癌に準じた治療を行います。

(3)造骨性骨病変、腺癌、男性、PSA上昇

前立腺癌に準じた治療を行います。

(4)頸部リンパ節病変、扁平上皮癌

頭頸部癌に準じた治療を行います。

(5)鼠径リンパ節病変、扁平上皮癌

肛門、外陰部の癌に準じた治療を行います。

(6)低・未分化癌、50歳未満の男性、βHCG/AFP上昇

精巣腫瘍に準じた治療を行います。

(7)肝転移、腹膜病変主体、免疫染色(CK20+、CK7₋、CDX2+)

大腸癌に準じた治療を行います。

それ以外のサブグループ

プラチナ製剤とタキサン系薬剤の併用、免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブ(オプジーボ)などの抗がん薬の効果が示されています。

当院で担当している診療科

特定の治療を有するサブグループ

(1)癌性腹膜炎(腹水)、漿液性腺癌、女性、CA125上昇

婦人科 消化管・腫瘍内科

(2)腋窩リンパ節病変、腺癌、女性

消化管・腫瘍内科 乳腺科

(3)造骨性骨病変、腺癌、男性、PSA上昇

泌尿器・後腹膜腫瘍科 消化管・腫瘍内科

(4)頸部リンパ節病変、扁平上皮癌

頭頸科

(5)鼠径リンパ節病変、扁平上皮癌

消化管・腫瘍内科

(6)低・未分化癌、50歳未満の男性、βHCG/AFP上昇

消化管・腫瘍内科 泌尿器・後腹膜腫瘍科

(7)肝転移、腹膜病変主体、免疫染色(CK20+、CK7₋、CDX2+)

消化管・腫瘍内科

それ以外のサブグループ

消化管・腫瘍内科

ガイドラインの紹介