腟がんこのページを印刷する - 腟がん

疾患名

腟がん

疾患の説明

腟にできるがんですが、子宮頸部と腟に広がる場合は子宮頚がんに、腟と外陰部に広がる場合には外陰がんに分類されます。腟がんの大部分は扁平上皮癌であり、その前がん病変が腟上皮内腫瘍(VAIN)です。VAINの症状はほとんどなく、腟がんになると出血や痛みを自覚することが多くなります。 病期(ステージ)の分類ですが、I期は癌が腟壁に限局した場合、II期は癌が傍腟組織に広がるが骨盤壁には達していない場合、III期は癌が骨盤壁まで達する場合、IV期は癌が膀胱や直腸粘膜まで広がる場合や遠隔転移を認める場合となります。腟がんの治療は根治的放射線治療が基本であり、同時化学放射線治療も行われます。腟上部の病巣や、小さな病巣に対しては手術を行うこともあります。

検査

VAINは症状が乏しく、検診で偶発的に見つかることが多いです。腟の細胞診異常を認めた場合、コルポスコープ(腟拡大鏡)で詳しく観察し、細胞診や組織診を行います。腟がんの場合は腫瘍の大きさや占拠部位、周辺臓器への広がりも確認します。腟上部の癌は骨盤内リンパ節に、腟下部の癌は鼠径リンパ節に転移しやすいため、触診や画像検査でリンパ節が腫れていないかを確認します。
病期(ステージ)を推定し治療方針を決めるためには、MRI検査やCT検査を行います。腟がんに関連の強い腫瘍マーカー検査も行います。膀胱や尿道への広がりが疑われる場合は膀胱鏡、肛門や直腸への広がりが疑われる場合は下部消化管内視鏡検査なども考慮します。
リンパ節転移や遠隔転移の有無を見るためには、PET-CTも有用です。

治療

VAINは必要性に応じて手術切除やレーザー蒸散術を行います。腟がんの場合の多くは根治的放射線治療を行います。

  • 放射線治療
    腟の腹側には膀胱が、背側には直腸がすぐに接しているため、手術を行うためにはこれらの臓器を摘出しなければならなく、一般には放射線治療が選択されることが多いです。放射線治療は外部照射と腟内から直接照射する腔内照射或いは組織内照射が併用されます。子宮頸がんと同様に抗がん剤治療を併用した同時化学放射線治療が行われることが一般的になっています。
  • 手術療法
    I期やII期で子宮頸部付近にある腟がんは、子宮頸癌に準じた広汎または準広汎子宮全的術、上部腟摘出術、転移しやすい骨盤リンパ節の生検や郭清も有用とされています。

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