卵巣がん・卵管がん・腹膜がんこのページを印刷する - 卵巣がん・卵管がん・腹膜がん

疾患名

卵巣がん・卵管がん・腹膜がん

疾患の説明

卵巣と卵管は子宮の横に左右二つある小さな臓器で、卵巣から発生するのが卵巣がん、卵管から発生するのが卵管がんです。
腹膜がんは卵巣、卵管に異常がないのに腹腔内に卵巣がんや卵管がんに類似する癌が拡がっている場合に診断されます。
卵巣がんや卵管がんの病期(ステージ)の分類ですが、がんが卵巣あるいは卵管内に限局する場合がI期、がんが骨盤内に進展した場合がII期、がんが骨盤外の腹腔内に広がる場合や骨盤、大動脈周囲のリンパ節に転移した場合がIII期、遠隔部位に転移を認める場合がIV期となります。
これらのがんの治療法としては、手術で腫瘍をできるだけ切除し、転移がある場合や再発リスクが高い場合は術後に抗がん剤治療を行います。
III-IV期のがんは再発率が高いですが、新しい治療薬も現れ治療成績は向上しています。

検査

初期では症状は乏しいため、検診の超音波検査などで偶然見つかる事が多く、がんが腹腔内や遠隔部位に広がると腹部膨満感や呼吸苦などの症状がみられ、超音波検査やCT検査で診断されることが多いがんです。
子宮周辺の腫瘍が内診や超音波検査で疑われた場合、MRI検査やCT検査を行います。また卵巣・卵管・腹膜がんに関連の強い腫瘍マーカー検査も行います。
腹腔内や胸腔内に広がって腹水や胸水を多量に認める場合、腹水や胸水の穿刺細胞診を行ってがんの診断を行うこともあります。画像検査で転移の所見がない場合はまず手術を行い、術中の迅速組織検査を行って良悪性を診断します。
卵巣には胃がんや大腸がんなどの他の部位のがんが転移することも稀ではないので、卵巣腫瘍を認めた場合、転移性の卵巣腫瘍を見分けるために胃や大腸の内視鏡検査や造影検査を行うこともあります。

治療

卵巣腫瘍の治療は手術療法が基本です。
良性腫瘍であれば、腫れた腫瘍だけを切除したり、腫れた卵巣を摘出したりするだけで、治療は終了します。術前検査で良性の可能性が極めて高い場合は腹腔鏡手術が行われます。
良性悪性のはっきりしない腫瘍(境界悪性腫瘍)や悪性腫瘍(卵巣がん)の場合、子宮、両側の卵巣と卵管、リンパ節、大網(お腹の表面を覆う脂肪の網)や虫垂を切除する手術が標準の手術方法です。
卵巣がん・卵管がん・腹膜がんは腹腔内に発生するため、症状が出てきて発見された時には進行して腹腔内に拡がったIII-IV期が非常に多いという特徴があります。
これらのがんが疑われる場合には、まず開腹手術を行って病巣をできるだけ切除します。手術でがんの量を少なくして、後の抗がん剤の治療を助けることが重要と考えられています。
病期や組織型、転移や残存の有無を考慮して、術後に追加の治療(主に抗がん剤の治療)を行うことが標準治療となっています。
転移が広範囲におよび手術困難な場合には術前に抗がん剤治療を行って縮小をはかり、その後に手術や術後治療を行うこともあります。
III期-IV期の卵巣がん・卵管がん・腹膜がんは抗がん剤の効果がみられる可能性は高いものの、再発率も高いがんです。
近年、再発を抑制する薬剤が開発され、摘出したがんを調べた上で再発を抑制する維持治療薬の治療を行うことがあります。

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