院長あいさつ

「病む人のために」
―新たな気持ちで―
九州がんセンターを院長として預かっています森田です。
当院は、1972年に九州で唯一のがん専門診療施設として開設しました。開院以来、歴代の院長が掲げてきた「病む人の気持ちを」(初代・入江英雄院長)、「家族の気持ちを」(二代・森脇滉院長)という言葉は、半世紀を超えた今もなお、私たち職員一人ひとりの胸に深く刻まれています。2016年3月に現在の新病院へと移転し、本年2026年はちょうど10年という大きな節目を迎えました。職員一同、新たな気持ちで患者さんを支えていきたいと思います。
当院では、身体にやさしい胸腔鏡・腹腔鏡下手術に加えて『ロボット支援下手術』を積極的に導入するとともに、ゆったりとした外来の『化学療法センター』、効率的な照射が可能な治療装置3台を有する『高精度放射線治療センター』を設けています。さらに、治療が困難な前立腺がんや希少がんの神経内分泌腫瘍に対し『ペプチド受容体放射線核種療法(PRRT)』を取り入れるなど、“高度な診療を日常診療として”行っています。また、最先端の『がんゲノム医療』の推進や、次世代の標準治療を生み出すための『治験』にも注力しています。さらに、昨今の医療デジタルトランスフォーメーション(DX)の流れを汲み、医療用生成AIなどを活用した業務効率化を推進することで、より一層「患者さんと向き合う時間」を大切にしています。
一方、医療技術がどれほど進歩しても、がん患者さん・ご家族が抱える不安や苦しみは、決してなくなるものではありません。『患者・家族支援センター』では、専門知識を持つスタッフが幅広いお悩みにお応えする “がん相談支援センター”や、患者図書室、患者サロン、外見の変化をサポートするアピアランスケアルームなどを備えています。さらに、入院前から退院後の生活までを見据え、“切れ目ない”ケアを実践するために『入退院支援センター』に加え、全国のがんセンターに先駆けて設置した『訪問看護ステーション』が、住み慣れたご自宅での生活を強力にバックアップいたします。また、がんを正しく理解し、当院を身近な病院として知っていただくために毎年秋には「健康フェスタ」を開催するとともに、昨年は“がん患者さんを明るく照らす”ために、福岡最大級のクリスマスツリーを玄関前に設置しました。
私たちは、日々の診療・ケアを通じて、患者さんや地域の皆様から「“がん”ならやっぱり九州がんセンター」と信頼を寄せていただける病院、さらに私たち職員自身も心よりそう思える病院であり続けたいと願っています。そのために、職員一同、「病む人のために」、いま、できることを考え行動していく所存です。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
2026年4月
院長 森田 勝
